これからの季節に~新雪初めて踏むきもち~【完】
クリタという男子の顔が見えた時、サヤカはとても驚いた。
(わっ!本当に見えた!!)
ちょうどサヤカはたまたま鏡を覗いていた時で、いつも見つめている夜中では無かった。だから驚きも二倍だった。
サヤカは言った。
「クリタ君。あの」
「うん」
「これ、私のおじいちゃんから聞いた話なの。この鏡、いつか会う人が見える鏡らしいの。だから、あのね、だから、あたしとあなたいつか会えると思うの」
「ええっ!?じゃあすぐ会う!君とだったらすぐ会うよ!」
「いや、あなた、どこにいるの?」
「え?鳥取」
「私、東京。かなり遠いわね」
「ええー!?東京の人なの?ええー!」
その後、クリタが地元のバカ話をして、サヤカが笑ってその日は終わった。
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