ただひとつ。Side Story
さて、問題はそれからだった。
興奮の余り…
家に帰ってきた俺は、それをペラっと話してしまった。
こともあろうに、透子に……。
もちろんヤツはヤキモチをやき、怒りをあらわにした。
昔颯太にもいわれたっけ。
俺も……
まだまだだ。
今なら当時の颯太の言葉も……
すんなり受け取ることができるのに。
それが…
大人になったということなのか…?
俺自身は何も変わらないのに……。