ただひとつ。Side Story
しかし……
浮かれている世の中とはうらはらに、悲しみに満ちている人がいることも否めない。
『事件』があったと…
職場である警察署より連絡が入って行ったきり……
君は帰って来ない。
『イヴの日に事件?…事故とか?』
『…ん。夜には帰れるといいけど。…あ、もしもの時はケーキだけ残しておいて。ひよりが作るんだろ?』
『うん。』
『じゃあ、行ってくるわ。』
『…行ってらっしゃい。』
『いってらっしゃ~い!』
『お。日向!ちょっと行ってくるからな~、母さんを頼むぞ。』
『…おう!』
そうやって、同じ顔をした父と子は……
ガッチリと腕を合わせて、恒例の挨拶で別れた。
彼は……
職場の話は一切しない。
守秘義務があるから当たり前だろうけど…
それでも、まるで休日がないかのように働き続けるこの師走…。
へとへとになって帰ってきても、何も言わず…
いつものように、息子と遊び…
私とたわいない会話する。
辛くないのかな…?
疲れないのかな…?
私はいつも…
そんなことを思い悩む。
浮かれている世の中とはうらはらに、悲しみに満ちている人がいることも否めない。
『事件』があったと…
職場である警察署より連絡が入って行ったきり……
君は帰って来ない。
『イヴの日に事件?…事故とか?』
『…ん。夜には帰れるといいけど。…あ、もしもの時はケーキだけ残しておいて。ひよりが作るんだろ?』
『うん。』
『じゃあ、行ってくるわ。』
『…行ってらっしゃい。』
『いってらっしゃ~い!』
『お。日向!ちょっと行ってくるからな~、母さんを頼むぞ。』
『…おう!』
そうやって、同じ顔をした父と子は……
ガッチリと腕を合わせて、恒例の挨拶で別れた。
彼は……
職場の話は一切しない。
守秘義務があるから当たり前だろうけど…
それでも、まるで休日がないかのように働き続けるこの師走…。
へとへとになって帰ってきても、何も言わず…
いつものように、息子と遊び…
私とたわいない会話する。
辛くないのかな…?
疲れないのかな…?
私はいつも…
そんなことを思い悩む。