恋に恋して恋をする。
土曜日。


ちょっと早めに駅の改札口で待っていると、坂下さんと矢口さんがやってきた。


矢口さんは坂下さんと同じちょいギャル系グループの子だ。


「ごめーん!お待たせぇ」


「小島さん急に誘ったのに来てくれたんだってね~。マジ助かったわ!」


どうやら矢口さんが言うには、彼女の地元の友達にドタキャンされたらしい。


「場所ね~、こっから20分くらい電車で行ったとこのカラオケなんだけどぉ、同校のヤツラめったにいないからいーよー」


と、坂下さん。


うっ……いきなりカラオケかぁ…


「てか、今日の相手ほとんどK高生だから、アイツらのたまり場みたいになってんじゃん?」


と、矢口さん。


うっ……K高ってギャル男率高めの学校だよね…


「てか皆もう先に入ってるって」



ケータイのメールを見ながら坂下さんが言った。


「マジで?やばー、急ご」


小走りに駆け出した2人の後を、慌てて追いかけた。



何か、今さらだけど、大丈夫かな?


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