恋に恋して恋をする。
はぁ~。


盛り上げてくれるのは嬉しいんだけど、ハイテンション着いていけないっす……


トホホ…とため息をつきながらドリンクバーの所まで行く。


……あ、


さっきカウンターにいたはずの奏くんが、グラスの補充をしていた。


奏くんはチラッと私を見ると、また手元に視線を戻したまま言った。


「グラス、いりますか?」


「……あ、3つ……」






………………




「……てか、奏くん…だよね?」


「ハハっ、やっぱ小島さんにはバレたか」


そんなにおかしいのか、奏くんは目尻にシワをよせて笑った。


「うちの学校のやつもたまーにくるけど、バレなかったんだけどな。
坂下さんたちも全然気づいてないし」


奏くんは思い出したみたいで、またクックッと笑った。


「俺ってメガネないと印象変わるみたい」


それは同感。



「ねぇ……」


グラスを補充し終わった奏くんは、テーブルに手をついてこちらを見た。



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