恋に恋して恋をする。
「ちはるちゃ~ん。待ってぇ」


階段の途中で振り返ると、さゆちゃんとあっさがだいぶ後ろの方にいた。


「先行くね」


奏くんはそう小さくつぶやいて、行ってしまった。


「あ、ごめん。お話し中だった?」


息を切らせたさゆちゃんが申し訳なさそうに言った。


「全然!大丈夫だよ」


「奏くんとちはるって仲良かったっけ?」


あっさにつっこまれてドキリとする。


「最近オトモダチになったの。
そ、それよりつかさは?」


「亮平くんと一緒よ。もうすぐ来ると思う」


そっか。他のクラスと一緒に行動するのは、今日の清水寺だけだっけ?


少し遅れてつかさと亮平くん、それと亮平くんの友達らしき男子が何人かやってきた。


「あれ?」



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