君と私。
「うん、なんかさっきサッカー部が終わってから裏庭きてほしいって手紙が机に入ってて…
まぁそういう事。」
多分私は今困ったような表情を浮かべてるのかもしれない。
だって、実際に困ってるから。
さっき蒼ちゃんに教科書を貸して机へ戻ると入ってて…
最近、こうゆうのがやけに多い。
知らない人から手紙が届いて、毎回困る自分がいる。
「え、葵また告白?!最近多くない?」
加奈子は目を見開いて、大きな声で言う。
「ちょ、加奈子!
告白かどうかはまだ決まってないでしょ?!」
興奮しだした加奈子をおさめるため、私は立ち上がって加奈子の口を手で塞いだ。
「ぐ、ぐるじいぃ!」
「あ、ごめん…てか、加奈子行かなくていいの?木下くんきちゃうよ?」
私が言うと、加奈子は『アッ!!」と叫んで、『ばいばい、葵!」と言って教室をモーダッシュで出ていった。