君と私。


蒼ちゃんの、優しい声、あの甘い囁きのおかげで私は正気を戻した。

「…蒼ちゃん?
大丈夫だよ、私は。
お弁当箱、とってくるね!」

私は蒼ちゃんの胸から頭をはずし、蒼ちゃんを見て笑う。

蒼ちゃんは私を見て、頬を緩ませる。

「…ん。
待ってるから、いってこい。」


蒼ちゃんは、私から離れて、私の背中を押した。


急いで、教室へ戻る。


急いで、弁当箱をとって、


階段でもたれて私を待っている蒼ちゃんの元へ走った。


そこにいた彼は、誰よりもかっこ良くみした神様は、何故こんなに意地悪なの?

『友達』なのに、『ドキっ』と言う感情を習ってしまう私はバカなのですか?

でも、彼はかっこ良かった。


蒼ちゃんは。
< 20 / 40 >

この作品をシェア

pagetop