騙し、騙され、愛の渦
翔太と過ごす幸せな毎日を想像する度に、胸がチクリ、チ クリと痛み出す。


結婚するかもしれない、その日までに依存は治して欲しい。


だが、その願いは虚しく、空回り。


喧嘩に発展するだけだった。


日に日に喧嘩が増えていき、わだかまりが見え隠れしてきて、翔太は頻繁に家の外で飲むようになっていった。


時には居酒屋で、時には同僚の家。


週に一度が段々と増えていき、今では週に3日、家に居れ ば良い方だろう。


初めは『遅くなる』と連絡をくれたが、今では何もなく、 ただ当たり前に遅くなる。


お酒の件に上乗せして、腹だたしくなり、喧嘩はエスカ レート。


休みの日でお互いが居ようとも1日中、口を聞かない日も ある。

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