ノータイトルストーリー
Case:覚_phase02
昼頃になると、
暗い雲が窓の外の空を覆っていた…
バラバラと雨粒が落ちる音が聞こえてきた。
午後の会議は13時半からだが
13時を回っても佐々木は戻ってこない、
気になったので、ケータイに電話をすると、
急に降られてもうすぐ、
会社に着くから先に始めて下さいと言っている。
先に始めて下さいってお前…
と喉元まで出掛かったが、
気を付けて戻れよと言うと相変わらず
「すんません」とほんとに憎めない奴だと笑いそうになった。
うちの会社では、医療機器を扱っていて、
午後からは今後の営業方針と開発中の新製品の
概要やら病院やらクライアントに向けた
パンフレットの中身についてを詰める予定であった。