涙ペットボトル
────────。
「あ……………。観覧車」
あたしは、優太くんと歩いていた。
「え?乗る?」
ドキーン!!!!
やば。どーしよー。
ジンクス────。
『頂上でキスすると永遠に結ばれる』
きゃーーー!!!!
ありえないけど。
付き合ってもないのに。
とほほ。
「どーする?乗る?」
「あ…えっと。乗ろうかな?」
「おーけー。じゃ乗ろー」
そう言うと優太くんは、
観覧車の個室へ入っていった。
あたしも一緒に入っていった。
「わぁ………」
あたしは、おもわず声をあげてしまった。
景色が……キレイ。
おっきな高層ビルがたくさんあり
遠くには、夕焼けがビルとビルの間から
こっそりでていた。
「きれいだな」
優太くんは、外をぼんやりながめながら
言った。
「そーだね」
あたしたちは、向かい合ってすわっていた。
キスなんて……できるわけないよね。
優太くんは、まだちーちゃんのこと
好きなのかな………。
優太くんは、ジンクスのこと知ってるのかな。
いろいろなことが思い浮かぶ──。