涙ペットボトル
奏太さんっていうひとなんだー。
へぇ──………。
あたしが奏太さんのほうを見ていると
かのんちゃんが
「何?あかり。奏太さんに興味あんの?」
と言ってきた。
「違う違うっ!ただ単に人工芝にいるとき手を振ってきて、さっき
ジュース運ぶの手伝ってくれたから」
「へぇ。そぉなんだぁ。
手を振ってきたって知り合いなの?」
「うーん。それが分かんないんだよね」
だって、初めて会ったし、
急に手を振ってくるし、、、、
「あ!もしかしてあかりのこと
好きなんじゃ。。。。」
「えーー。ないない。
初めて会ったばかりだよ?」
うんうんっ!それはないよ。
可笑しすぎる!!
「んじゃ聞いてみよっ!」
え?ちょ。かのんちゃん──………!!!?
「すいませーん。奏太さん。
なんであかりに手を振ったんですか?」
きゃあああああっ?!かのんちゃんっ!
あたしは、かのんちゃんの口をふさいだ。
「すいません。奏太さん。
何でもないです!」
あたしは、あせって言った。
奏太さんは、きょとんとしていた。
そしてクスッと笑ってから
予想外な言葉を言った。
「いや。可愛いなぁっと思って」
サッカー部もあたしもかのんちゃんたちもシーンとした。
……………………はい?
今なんて言いました?
可愛い?
カワイイ?
カワウソ?
奏太さん??
「ちょ。あかり……
きゃああああ──…………!!!!??」
沈黙をやぶったのは、かのんちゃん。
「えー?お前、可愛いって言った?」
キャプテンが奏太さんに聞く。
「うん。言った」
奏太さんっ!?
「奏太さん!奏太さん!
あかりのこと可愛いと思いますか?」
とかのんちゃん。
「うん。思う」
奏太さーんっ!?
え?きゃああああ!
うそー?!