涙ペットボトル
ムカつく 優太【side】
「あー!くそー!!」
あかりを見送ってから家に帰り
オレは、ベッドに寝転がった。
オレが悩んでいるのは、
あかりが可愛いことを言ったこと。
まぁ、これは、嬉しい悩みですよ。
一番悩んでいるのは、奏太のこと。
「まじ、なんなんだよ」
ムカつく。
イラつく。
腹立つ。
急にあかりのこと可愛いとか
お前が言えることじゃねーし。
あ、急じゃないか──……………。
正直、忠告はあった。
今日の人工芝でのサッカーの試合。
「優太は、水城ちゃんと
付き合ってるんだよね?」
奏太とオレは、休憩にはいっていた。
不気味な微笑みで聞いてくる奏太。
なんだ?こいつ。
「うん。付き合ってる」
最初は、なんかてきとーに聞いてきたんかなっと思って笑いながら答えた。
「へぇ~。水城ちゃんっていい子?」
「いい子だから好きになったんじゃん?」
「そっか。あははっ」
奏太も笑っている。
何気なく話したあかりのこと。
「でもさ。水城ちゃんってさ─……」
と奏太は、靴ひもを結びながら言い、
立ち上がってオレの耳元にきた。
そして、ボソッと言ったんだ─………。
「可愛いよね。オレ好みかも」
そう言うと奏太は、試合に出た。
ドクン、ドクン、ドクン、ドクン──……………
は?
なんだよ。あいつ………………。