涙ペットボトル
「でも、傷ついちゃうよー。奏太さん。
なんとかしなきゃ」
「じゃあ、奏太さんと付き合うの?
ばかやろーーー!!それじゃ、優太くんどうなるのよ!?」
怖いですっ!かのんちゃん。
「優太くんとは、離れたくない」
「でしょ?だからふらなきゃ。
ふるのも、人のためになるよ」
「ぅん。」
「あかり。頑張れ」
「頑張る」
そう言うと、二人で笑いあった。
──────────。
キーンコーンカーンコーン──……………。
「はーい。みんなー。席につけー!」
先生の声が鳴り響く。
今から現社です。
ちーちゃんは、妊娠中だから
代わりの先生が受け持っている。
男の先生なんだけど。
隣の優太くんは、ちーちゃんがどーたらこーたらないから、爆睡中。
机に伏せて寝ている。
ちょっと見える目が可愛い。
キュンっとするあたし………。
まつげ長い。さすがイケメン。
ジーーっと見ていると、優太くんが
目を覚ました。
優太くんは、目をこすると
あたしと目があった。
すると、
『寝てたー』
と口パクで言った。
『見てたよー』
とあたしが言う。
顔を見合わせてから笑った。
お互いに黒板の文をノートに
写してく。
優太くんと付き合ってるから
奏太さんのは、断ろう。
そう思って、授業に集中した。