涙ペットボトル




優太くんが事故にあってから


一週間がたった。



「かのんちゃん。優太くんとこ行こ」



「うん。ヒロくん行くよ」



「おー。」


一週間がたっても、優太くんは、

目を覚まさない。



「いちおう、脈は動いてるんでしょ?」


「そうだね。だけど、そのまま
動かなくなってくんでしょ?」


「もって、二週間らしいよ。

まぁ、それ以上もあるらしいけどな」


行き道に、3人で話す。


3人とも、限界だった。


「もぅ。あかり、めっちゃ
クマできてる。ちゃんと寝てる?」


「ううん。不安で寝れない……」



「もう、バカ。」


泣いちゃうよ。


優太くんのバカ……。


『….…ピルルルルルルル』


「……誰?」


かのんちゃんが聞いた。


「あー、俺のケータイだわ。」


そう言うと、ヒロトくんは、

ケータイを開けて、耳にあてた。


「はい。もしもし…………え?!

まじで?!今すぐ行きます!」


え….……?



「優太目ぇ覚めたって!」


「ほ、ほんとに?!」


「おう!ほら、走んぞ!」



一週間たって、優太くんが目を覚ました。


あたしは、一直線に走り出した。



涙が止まらない。









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