涙ペットボトル
病院にたどりつくと
一目散に、優太くんの病室へ入って行った。
「優太くん!」
「優太!」
「優太くん!」
息切れの中、
ベッドの上で起き上がっていた優太くんを見た。
彼は、ゆっくりとこっちを向いた。
目があった瞬間、
涙が零れた。
「ガタッ!」
お母さんたちがいる中、
優太くんに抱きついた。
「優太くん…優太くん!優太くん…
ヒック、…優太くん!」
泣き崩れた。
「….…あかりちゃん…」
細く小さい声で、優奈ちゃんが
呼んだ。
「優兄、目、覚ましたよ。」
「うん。うん!よかったね!」
あたしが、笑顔で、振り返ると、
優奈ちゃんが泣いていた。
悲しそうに。
「え………?」
どういうこと?
「あの….………」
優太くんが口をあけた。
「
あんた、邪魔なんだけど
」