涙ペットボトル
「なんで、後ろ向きな発言するの?!
優太くんのこと好きなんじゃないの?!
だったらさぁ!もっかい振り向いて
もらえるように頑張んなよ!
あかりがさ、もう好きじゃないって
言うなら、別にそれはそれでいいけどさぁ!
記憶失ったくらいで、あきらめれる
気持ちだったの?って話!
優太くんは、優太くんなのに!
今の優太くんを全否定してるのは、あかりだよ!」
かのんちゃんが息切れになって
泣いていた。
「かのんちゃんは、ヒロトくんが
いるじゃん。
あたしの気持ち、わかんないよ。
あたしの中の優太くんは、
もう亡くなったのと一緒なんだよ?!」
カッとなってあたしは言った。
「あかり、あたし親友だから
はっっきり言うけどね!?
あかり、甘えすぎだよ」
「……っ」
「優太くんがいること、当たり前に
なってない?幸せすぎて。
いままで、「これがあたしの日常」なんて、思ってなかった?
だから、頑張れないんでしょ?
当たり前が、一瞬で壊されちゃったから。
違う?前に進めないのは、
あかりが、当たり前を手放しなくないから。」
「もうやめてっ!!
うるさい!!」
かのんちゃんが言ってることが
正論すぎて、腹が立つ。