涙ペットボトル

何度でも。【あかりside】




「おかあさん。」



「あら。おはようあかり。どうしたの?」


「頭が痛いし、熱っぽいから家にいるね」


「あら?大丈夫?」


「ん。大丈夫だけど」


「今日は、しっかり寝なさい。
どうせ冬休みなんだし」


「はーい」



あたしは、お母さんに伝えると、


そのまま二階にいき、自分の部屋に行った。


『バフンッ』

ベッドにダイブして、何も変わらない朝を迎えた。



夢……だったらよかった。


全部、全部、全部。



風邪なんて嘘。


頭痛なんて嘘。





涙も出ない。



あたしは、抜け殻のようになっていた。



「ほら。ちゃんと寝なさい」


すこしたってからお母さんが

部屋に来てくれた。


持ってきたのは、冷えピタと桶と体温計とポカリ。


「まず、体温計りなさい。
ほら、おでこ出して」


おでこに冷えピタをはってくれて

体温は、36.5度だった。


「熱は、ないわね。まぁ、顔色悪いし、

今日は、休みなさいね」



「…うん」


そういうと、お母さんは部屋から
出て行った。



「寝よっかなぁ」


正直、寝ることしかないし。



あたしは、ただただ目を瞑り

眠りについた。








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