涙ペットボトル




「……ゆ、夢っ?」


ボロボロ涙が出ていた。


「夢っ。い、嫌な夢だなぁ……。

……っ、ふぇ………」




忘れる……わけない。




「う、えぇぇ…ん、えっ、ふぇ、」



喉が潰れるくらい泣くばかりだ。



このまま毎日を過ごしても

忘れるわけない。



苦しいよ。


会いたいよ。


神様……。



なぜ、あたしたちを引き離したのですか?



うずくまり、泣いた。



愛とは、


たやすく壊れるものだと知った。



記憶とは、



こんなにあっさり消えるものだと知った。











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