涙ペットボトル
新学期【あかりside】
「…….…ぎゃぁぁぁあ!!」
「か、かのんちゃんっ?!」
いきなり声を出してきたのは、
隣にいるかのんちゃん。
「ヒ、ヒロくんと、離れた。」
「そ、それは仕方ないよ;」
今、あたしたちがみてるのは、
クラス編成の掲示板。
かのんちゃんは、今年一年間は、
大変そう。
ちなみにあたしはというと、
「あかり、優太くんと同じじゃん!」
「うん!そうみたい…」
「よかったじゃん!」
「うん!」
あたしは、優太くんと同じクラスだった。
がんばるチャンスが増えて
あたしは、喜んだ。
「あ、ほら。優太くんだ」
風が一瞬吹く。
あたしの長い髪がなびく。
それとともに、君の髪もふわっと
あがった。
「ど真ん中歩くねぇ〜。すごいわ;」
カツカツと靴の音をだしながら
みんなが歩く道の真ん中を歩いていた。
「優太くんだよ。」
「きゃー//////ひさしぶりだよね」
「記憶なくってもかっこいいね!」
「クールになってる。やばっ♡」
女の子たちが騒ぐ。
黒く澄んだ瞳は、下を向いていた。
「………お、岡田くんおはよ!」
君があたしの前を通り過ぎるとき
あたしは、あいさつをした。
「え、あかり…って……」
岡田くんはスタスタ歩いていった。
「ガン無視かいっ!てか、落ち込むな!
あかり!」
「だ、大丈夫!これくらい想定内ダカラ!」
「冷や汗でてるーー!!」
まぁ、ほかの女の子と同じ立場って
わけだ。
特別に、なりたいよ…。