涙ペットボトル



優太くんが聞いてくる。


それはそうだ。あたしがずっとうつむいているから。



「どうしたんだよ?」



あたしは優太くんがそう言うと椅子から立ち上がった。




「なんでもないよ。それじゃあ、あたし
帰るね」



そう言うとあたしは机の横にかけている
カバンをとり、急いで教室を出た。






はやくいかないと優太くんに泣いているところを見られてしまうから──。



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