喫煙席
好きだから
仕事帰りにファミレスに寄っていく。
これが私の習慣になってしまった。
たばこを吸うわけじゃないけど喫煙席に座ってしまう。
今日もたばこの臭いに包まれてあなたのことを思い出す。
もう涙は出なくなったけど、
今でもたばこの臭いに胸が痛むの。
なのに私はここに来てしまう。
どうして先にいってしまったの?
どうして私を置いていったの?
どうして、どうして…
そんなどうしようもないどうしてがたくさん出てくる。
もう一度、あなたに会いたい。
もう一度、抱きしめてもらいたい。
もう、会えないことは知ってる。
もう、抱きしめてもらえないことだって知ってる。
だけど、こんなにも願ってしまうのは、
過去を捨てられず
あなたが今でも好きだから。
あなたが今でも好きだから
ここに来てしまう。
ファミレスの喫煙席。