Special Edition
ふわりと優しい手つきで髪を撫で始めた。
「慧くん、ありがとうね」
心地良い、優しい声音が降ってくる。
「私も慧くんが大好きだよ」
微かに聞こえるほどの小さな声だが
しっかり俺の耳には届いていた。
フッ、たまにはこういう
ゆっくりとした時間もいいのかもな。
俺は彼女の心地良い体温に包まれ
いつの間にか夢の世界へ。
ふと、柔らかな感触に気付き
ゆっくりと目を開けると……。
「絢?」
俺はラグの上で、
彼女の胸に顔を埋める形で
ぐっすり寝入っていたらしい。
ホットカーペットの温かさに
絢も眠くなってしまったようで
俺を抱きしめたまま眠っている。
貧乳、貧乳と本人は言うが、
俺の頬に伝わる感触は
紛れもなく柔らかい女性の胸。
大きさなど気にもならない。
……ん?
ちょっと大きくなったか?
もしかしたら、大きくなったかも?
フッ、ますます俺はコイツの虜になるな。
~FIN~