Special Edition
俺の腕の中で美しい寝顔を見せる杏花。
彼女に対してだけは
『見飽きる』という言葉は
何の意味も持たない。
くるんとカールしたまつ毛に。
スッと小さな斜度を作る鼻に。
ほんのり桜色に色づいたモチモチの頬に。
柔らかい髪に埋もれている俺のお気に入りの耳に。
細くて触れるのも躊躇われる、杏花の急所ポイントの首に。
キュッと尖っている顎に。
そして……、
俺の名を呼んでくれ、
俺の理性をいとも簡単に奪い去る唇に。
俺は愛の足跡を残すかのように
唇を這わせて余韻に浸る。
夢の国へ誘われる……その時まで
彼女の寝顔を見続けていた。
ありがとう 杏花
―――――――――愛してるよ
27歳の誕生日は、
生まれて初めて
『心から愛おしいと想える女性(妻)』と
愛に満ちた最高で濃密な時間を過ごした。
~FIN~