Special Edition
そんな母親の頭を優しく撫で、俺を一瞥。
「隼斗。お前も父さん達の歳になったら分かるだろうが、この歳になると、怪我は毒にしかならない。後々に響かないように養生しないと…」
「ん~……」
何故か、親父の言葉は素直に届く。
まぁ、この歳で介護は困るし、
出来る事なら健康でいて貰いたいし。
牧さんが用意してくれた冷茶を口にして、
「親父、会場はどんな感じだった?」
気まずさに耐え兼ね、話題を逸らす事に。
「今年は祭りイベントが多くて盛大だよ」
「夜の部は隼斗がいれば大丈夫なのよね?」
「あぁ」
「それなら着替えて、後で2人で行きましょうよ♪」
「2人で?足は大丈夫なのか?」
「えぇ、ゆっくり歩けば大丈夫よ。あなたが支えてくれるでしょ?」
「ん~」
「おいおい、来なくていいって」
「あぁ~…はいはい」