Special Edition
「ごめん、葵、待ったか?」
改札口から走って来た潤くん。
「ううん。さっき来たとこ」
急いで来てくれた事が嬉しくて
つい、見上げて顔が綻ぶ。
潤くんは、
白いTシャツにシルバーアクセサリーを着け
ダウンジャケットに黒いパンツをカッコ良く着こなす。
……何着てもカッコイイ。
マジマジ見惚れていると、
「ウソつくな……寒いから行くぞ?」
「ッ!!////……うん////」
潤くんは繋いだ私の右手に
暖かい息を掛けながら歩き出す。
そんな潤くんを横から見上げるだけで
心の奥から温かくなる。
寒かった事なんてどうでも良くて…。
「ん?」
私がじーっと見てるから気になったみたい。
「フフッ……何でもない」
「葵」
「ん?」
「あんまり笑顔で歩くなよ」
「へ?」