Special Edition
彼が何を言おうとしてるのか分からず首を傾げると、
「俺も好きだよ」
「………ん」
「好き過ぎて、めちゃくちゃにしたい」
「へ?」
「この口から、アイツの事なんて二度と口に出来ないくらい………俺で満たしたい」
私の唇に彼の指先が優しく触れた。
「さっきも言ったよね?俺も一応『男』だって」
「…………ん」
「その意味、分かるよね?」
「…………ん」
「じゃあ、俺の前で二度と奴の話題は持ち出さないで」
「……ん」
「それと……」
「………ん?」
頬を両手で覆われ、真っ直ぐな視線が降り注ぐ。
「そんなに煽られたら、優しくしてあげれそうに無いからね?」
「ッ?!////」
彼の言葉の意味を察した私は、一瞬で顔が熱を帯びたのが分かった。
そんな私を満足そうに見つめ、優しいキスの雨を降らす彼。
次第に迫る来る甘美な刺激に身体の力が失われてゆく。
彼はそんな私の身体をベッドへそっと横たわらせた。
男の色香を漂わせた彼の瞳。
胸の鼓動は早まるけれど、胸の奥は安心感で満たされる。
ゆっくりと彼の影が降って来て、心地いい香りに包まれた。
「―――――――愛してる」
濃密で甘い刺激と心までも癒す彼の存在。
私は、世界一幸せな新しい人生を歩み始めた。
~FIN~