Special Edition


「あのね?……どこで、生徒の父兄が見てるか分からないし、多感な時期の生徒を刺激すると、苦労するのは私なんだからね?」

「………ごめん」


そうだよな。

まかり間違って、

『先生、キスしてたよな?俺にもさせろよ!』

なんて事になり兼ねない!!


あれくらいの時期は何に火が点くか分からないしな。

葵の言う通りだ。

俺がちょっとやり過ぎたようだ。


「解ってくれればいいよ」


俺の腕に腕を絡ませ、擦り寄る彼女。

自宅なら思う存分甘えられるとばかりに……。


「葵、俺シャワー浴びて来る」

「あっ、湯張りしてある!たまにはゆっくり浸かった方がいいよ」

「………サンキュ」


俺は浴室へ、彼女はキッチンへと。


やっぱり、ゆっくりお風呂に浸かるのはいいもんだな。

久しぶりに足を伸ばして入浴を堪能した。


風呂から出ると美味しそうな匂いが漂ってくる。

その匂いに釣られるようにリビングのドアを開けると……。


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