Special Edition


「キス」

「…………」

「……………したい」


俺は彼女の瞳を真っ直ぐ見つめて、正直に言葉にした。

すると、じっと見つめ返していた視線が不意に彷徨い始め、俺はまたしても暴走してしまったなぁと後悔の念に駆られた。


膝の上でギュッと握られる小さな手。

緊張からなのか、不安からなのか、俺には解らない。


だけど、それをさせたのが俺だという事は間違いなくて。

俺は小さな溜息を零し、気持ちを切り替えた。


蘭にはまだ早すぎたんだ。

もう少し待ってあげなきゃな。


そう心の中で何度も唱えて、俺は視線を上げた。


彼女の頭にポンと手を乗せ、


「今のは冗「はいっ」

「へ?」

「いぃ………ですよっ////」

「……………え?」


頬を赤く染めた蘭が、何か言ったような………?


“はい”?

“いいですよ”?……って??


もしかしなくても、『OK』って事?


俺は俯き加減の彼女の顔を覗き込むと、


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