Special Edition


「恥ずかしいからっ、見ないで下さいっ////」

「っ……////何だよ、それ。マジで可愛んだけど」


涙目でキッと睨まれても全然怖くないから、それ。

むしろ、煽ってるとしか思えない。


「無理しなくていいよ。もう少しなら待てるし」

「……………私が……嫌なんですっ」

「え?」

「周さんが私に合わせて、凄く我慢してくれてるのは解ります。だから……」

「…………無理しなくて、いいって事?」

「っ……………はいっ/////」


これ以上無いほどに頬を赤らめ、必死に俺に気持ちを伝えようとしてくれている。

そんな彼女の気持ちが嬉しくて、今すぐ押し倒したい衝動に駆られてしまう。


だけど、さすがにそれはダメだと自重して……。


彼女の頭に乗せた手をゆっくりと椅子の背もたれに移動させ。

俯き加減の彼女の顎に指先を這わせて、ゆっくりと持ち上げる。


自然と絡まる視線を合図に徐々に距離を詰めると。

涙を纏った長い睫毛が静かに降下して、くりっとした黒目がちな瞳が姿を消した。



蘭のぷっくりと膨れた艶めく唇に自分のそれをそっと触れさせ、久しぶりの感触をじっくり味わう。

見た目だけじゃなく、蘭の唇は想像以上に柔らかかった。


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