Special Edition
俺らはSAで少し休憩をした後、
再び、片貝海岸へと車を走らせた。
杏花はSAで購入したお茶を飲んで
眠くなって来たようでうとうとし始めた。
「杏花、寝てていいよ。着いたら起こすから」
「ううん……大丈夫」
痩せ我慢をしているな。
「杏花、今寝とかないと初日の出見る頃に眠くなるぞ?」
「えっ?!」
「だから無理すんなって。少し横になっとけ」
「……うん、ごめんね?」
「俺は大丈夫だから」
「ありがと」
杏花は俺のコートを掛けて眠りについた。
余程眠かったのか、寝つきが早い。
それにさっき、唇に触れた時
少し体温が高い気がした。
既にあの時から眠かったみたいだな。
ほど良く揺れる車内で、
杏花は気持ち良さそうに深い眠りへと。