Special Edition
そっと唇を重ね、軽く啄んでくれた。
フッ……いいもん貰ったな。
「お年玉、ありがとな」
「////////」
顔を真っ赤にした杏花。
恥かしそうに両手で頬を押さえている。
そんな杏花の肩を抱き寄せ、
「ほら、杏花。初日の出だ」
「えっ?」
2人で目の前に広がる絶景を…。
水平線からゆっくり顔を覗かせる太陽。
今年最初に見る光はキラキラ輝き、
眩い光を放って、
ゆっくりとした時間が流れる。
海と空を色鮮やかに
瑠璃色から徐々に蜜柑色に染めて。
そして、
その柔らかい光は
杏花の顔を美しく照らした。
「杏花」
「ん?」
「今年も宜しくな?」
「こちらこそ、宜しくね?」
優しい微笑みを浮かべた杏花は
そっと美顔を持ち上げた。
俺は杏花の小さな桜色の唇にキスをした。