アプリの中の彼女。
誠也はyuriを開いた。
チャット履歴を見て馬鹿にするように笑った。
「お前、誰と喋ってるのかと思ったらyuriかよ~あんなの愛してるとか言っとけばいいんだよ」
「みんなはそんなこと喋るの?」
「まぁな。定型文しか返してこないしな」
定型文……?
誠也は俺が試してやるよ、とyuriに向かって”愛してる”と言った。
ー「あなたは誰ですか?ショウではありませんよね」
「なんだこれ!俺のスマホじゃこんなこと言わねぇぞ」
誠也は驚いて周辺の男子たちを呼んだ。
”パンツ何色?”
ー「”パンツ何色?” が理解出来ませんでした。よろしければwebで検索しますよ」
と何でも検索したがったので、むしろ普通じゃないか。面白味がない。という評価だった。
僕と話す時とは、まるで違う。