びたー☆ちよこれいと
そこには部屋に似合わないようなレトロ風の時計があって。
レトロ風の時計が指していたのは…
「8時だぁね……」
のんびりと言う口調についにお母さんは堪忍袋の緒が切れたらしい。
「8時だぁね……じゃないでしょう!?言った時間くらいちゃんと守りなさい!!」
「はぁい……」
「はぁいじゃないでしょ!?」
「はい…」
私とお母さんがこんなやり取りしてるなか、テレビの前にある少し大きめのソファに座り、まるで見下すような目でニヤニヤと私を見る鷹司。
そんな鷹司を私がうらめしやと睨んでいるのに気づいたお母さんは鷹司の方に向き…。
「鷹司!!あんたもあんたよ!!!今日から中学の始業式でしょうが!!まだパジャマ姿で!!早く制服に着替えなさい!!」
「ちっ……はぁい……」
「はぁいじゃないでしょ!?」
「……………はい」
最後には鷹司もお母さんからとばっちりを受け、渋々自分の部屋へと戻っていく。
私はそんな鷹司の背中を見て
「……ばぁか」
と小さく呟いた。