愛するが故に・・・
「理由ねぇー…一言でいえば、あなたが気に入ったからってことかな。

 あっ安心して。変な意味じゃないから。私は至ってノーマルよ」


『いえ…そんなことは…でもなんで、私を…』


「初めてあなたの噂を聞いたのは経理の僕ちゃんを振ったっていう噂だったわ。

 あの僕ちゃんのお誘いを断ったって聞いて

 ちょっとおもしろい子って思っていたの。
 
 そしたら、少ししたら今度はホストにはまっているだの

  …色々ひどい話を耳にするようになったわ。

 噂は嫌いなのよ、私。だから気になったから直接聞いたの。

 そして、私は自分があなたと話して、

 あなたが嘘をついているとは思えなかった。

 だから、あなたの話をすべて信じたの。

 私が信じたから、その話を今朝近くにいた子たちに話したまでよ。

 まあ、私の事を陰でなんて言っているかなんて知っているけど、

 それを逆に利用させてもらったわ。

 私に睨まれたら最後なんでしょ…ウフフ」



この人はすごい人だと思った。

噂は噂。

自分が見聞きしたことだけを信じている。

それだけ自分に自信があるんだと思う。
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