愛するが故に・・・
和真さん、今まで黙っていてごめんなさい。

 結婚の事が話に出たとき、話さなくちゃいけないと思ったけど、

言えなかった。

 父の子供だって知ったら、

和真さんが離れていっちゃうんじゃないかって・・・

 不安で・・・ごめんなさい』


私は涙が止まらなかった・・・

そんな私を和真さんは包み込むように抱きしめてくれた。・

幸せだった。

父が苦い顔をしていたのも知らずに・・・

和真さんに抱きしめられたことでなんとか涙が止まってきた。

私が続きを話そうとしたところ、父が話を初めた。


「・・・俺が話そう」


父は私の母とのこと、

私の存在は父周りでも一部しか知らないこと。

今まで和真さんに父がしてきたこと。
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