愛するが故に・・・
また、少しすると、一之瀬さんがやってきた。


「一之瀬、急に呼びだして悪いな…」


「いえ、会長からでしたら、いつでも。

 ここに高山がいるのは偶然でしょうか?

それとも何かこいつがしでかしましたでしょうか?」


「 しでかしたって言えばそうかもしんねえなぁ。

 一之瀬、高山は俺が面倒をみることにした。

 俺の直下に置くことにする」


そう言われた一之瀬さんもびっくり顔だ。


「あ、あの…それはどういうことでしょうか」


「一之瀬、急で悪いな。

 俺が高山に目をかけてきたのは知ってるな。

 こいつは俺の後を継がせることができる奴だと思っている。

 ここにいる、高山の女、

 理香は俺の娘だ。

 これからはよろしく頼むぞ」
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