青い星〜Blue Star〜





「私もそこまで馬鹿ではありません。変名ならもっとマシなもん、考えつきますよ。」



「それもそうですね。失敬、愚問でした。」





素直に自分の非を認める総司に奏は好感を抱いた。





「先程の刀、加州清光とお見受けいたしましたが、やはり貴殿方は本物の沖田総司さんと土方歳三さんなんですね。」



「俺たちに瓜二つの偽者がいるのか?是非面を拝んでみてぇもんだな。」



「いや、そういうわけではなくてですね……ちょっと貴殿方にとって面倒くさい話をしていいですか?」





奏の申し出に2人はあからさまにげんなりとする。





「話さないことには始まらないので。ほら、私は一応空から落ちてきた不審者でしょう。」



「貴女の正体と空から落ちてきた理由を話してくれるということですか?」



「その通りです。」



「ならば武士たる者、きちんと仕事は全うしなければ。ねぇ、土方さん。」






土方は何も答えない。

それを肯定と受け取った奏は今までのことを包み隠さず全て話した。
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