青い星〜Blue Star〜
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「またあの夢か……」
沖田奏はズキズキと痛む頭を押さえながら溜め息をついた。
小さい頃から何故か判らないがずっと見てきた夢。
毎日ではないが2、3日に一度は見るそれはいつも同じところから始まり同じところで終わるので、もういい加減展開を覚えてしまった。
外科医の父と薬学研究士の母を持つ私は一人っ子のため幼い頃から蝶よ、花よと育てられてきた。
その時はまだ夢に現れる光景が怖くて両親に夜な夜な泣きつき、心配性の2人は脳や心に何か原因があるかもしれないと専門の病院に何度か連れて行ってくれていたが大学三年生になった今でも治る気配がない。
時計を見るとまだ5時だった。
春だからまだ薄暗い。
眠い目を擦りながら奏はベッドからおりた。