カナリアちゃんの恋模様【完】
『梨杏ちゃん、もうすぐ、オレの友達がここに来るから、今日の約束行けなくなったって、伝えてほしいんだ!……じゃあ、よろしくね?』
それだけ言い残し、さっさと出ていってしまった敦也くん。
さすがにあれだけ迷惑をかけてしまった手前、帰るわけにもいかない私に残された選択肢は1つだけだった。
『…にしても、私…敦也くんの友達なんて誰かわかんないのに…』
今更ながら少し不安になってくる。