雨、ときどき涙
こうして初日を迎え、
私は席が後ろの
海斗とすぐに仲良くなった

そう、
私がのちに虜になって
しまうのは
この男である


「佐藤っ!!」
「何〜!?」
「先週号のジャンプ見た!?」
「見た〜!!ナルトやばいね!!」
「俺、イタチ結構好きだったんだけどなぁ〜」
「私も〜!!残念…」
「……なんかお前とは話よく合うよな〜」
「やっぱり〜??私もそう思う〜!!」

こういうたわいのない
会話を日々積み重ねていた5月。

この頃はまだ
好きという感情は
芽生えていなかった
でも、もしかしたら
この頃から意識していたのかもしれないと、
今になって思う−−−
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