specialな君。
「杏奈バイバーイ」
「うん、バイバイ!」
杏奈は相変わらず彼氏と帰るから…私は一人なんだよねー…最近慣れたけど。
「天音さーんっ!」
-…誰?
よく見るとさっきの南野くんじゃん。
「一緒に帰ろーっ」
「ん?あ、良いよ?」
ちょっと迷ったけど帰るくらいなら別に良かった。
「ありがと。」
「いえいえ」
「天音さんっていつも一人じゃない?」
「うん…友達が彼氏と帰るからさー」
「俺と毎日帰る?」
「え?悪いよ、そんなの。」
「じゃあたまに一緒に帰ろ」
「うん、それなら良いよ」
南野くんの笑顔見てたら断れなくって…知らぬ間に頷いてた。
パッと後ろを見たら…偶然だろうけど…大輝くんの姿があった。
後ろを見た瞬間、目が合ってしまって…。
大輝くんは私たちのペースより大分速いペースで私たちを抜かし帰ってった。
大輝くんには見られたくなかった…。