ひだまりの若葉~砂漠の女王~
「かけつけた兵士は、足を踏み入れてはいけないような気がして一瞬ためらった。
美しすぎて近寄りがたい。完成された絵のようだった。
年端もいかない少女。それなのに、この神々しさは何だろう?
砂漠の国のちいさな女王は、それほど穏やかに目を閉じ、横たわっていた。
ただ、場違いなようにひとすじだけ、涙のあとがある。
どうやって死んだのかはすぐにわかった。
少女に寄り添うようにして、一匹の蛇が横たわっていたからだ。」
(毒蛇、だな…)
「少女はきっと自殺だろう。
しかし、毒蛇はどうして死んだのだろう?
疑問を抱きつつ、兵士は文机に置かれた遺書のようなものを手にとった。」
美しすぎて近寄りがたい。完成された絵のようだった。
年端もいかない少女。それなのに、この神々しさは何だろう?
砂漠の国のちいさな女王は、それほど穏やかに目を閉じ、横たわっていた。
ただ、場違いなようにひとすじだけ、涙のあとがある。
どうやって死んだのかはすぐにわかった。
少女に寄り添うようにして、一匹の蛇が横たわっていたからだ。」
(毒蛇、だな…)
「少女はきっと自殺だろう。
しかし、毒蛇はどうして死んだのだろう?
疑問を抱きつつ、兵士は文机に置かれた遺書のようなものを手にとった。」