わかってるさ、お茶だろう?

 男達に連行されるようにしてやってきたのは、カラオケではなかった。

 「ちょっと、どこよここ」

 マンションの前に来るまで異変に気づかなかったのは、頭の中文のことで一杯だったから。

 バカな自分を慰め、男達を睨むも強制的にマンションの裏にある山奥まで引きずられていく。

 日はそんなに落ちていなかったはずなのに、森の夜は暗かった。
 
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