君のコト。~最後に初めての"大好き"~
数日が経った。
(pi-pi-pi...メール)
翔からだ。
あたしは涙で腫れた目をこすり携帯を開いた。
「ゆんちゃん...ゆんちゃんが悪いんじゃないよ、勘違いしないで...」
「でも...あたしさえいなければ...」
「違うよ!俺...フラれたんだ...あいつ、元カレが忘れられないって...」
「...え?」
え?あたしの勘違い?
フラれたのは翔だったんだ...。
彼女の気持ちも翔の気持ちも知らなかった。
何も知らずにあたしは勘違いしてた。
あたしの早とちりだったんだ。
翔は彼女が大好きだった。
あたしはそんな翔に惹かれてた。
翔が幸せそうに彼女の話をするのがあたしは何より好きだった。
翔が輝いて見えた。
なのに今のあたしは最低だ。
翔は彼女と別れて辛いはずなのに寂しいはずなのに...なのに...あたしは最低だよ...。
真実を知って安心感を覚えるあたしは本当に最低だ。