言葉じゃ届かない
君の手はね




どの子が好き?って
昼下がり賑わう教室で
茶化されながら指を指す
その先には気になるあの子がいた

何を話したらいいかな?なんて
近寄ることも出来ないくせに
未来見据えて すくんだ足で空回る

今日も君を見ているばかり
カッコを付けてはみるけれど
僕のこと見てくれてるのかな

汗を握りしめた手
廊下と交すにらめっこ
君と絡んだ糸は もどかしくて
時間ばかり嵩張っていく

たとえばそう2人の関係が
初めから結ばれていたら
こんな想いしなくても済んだろう
だけど ちゃんとこの想い 伝えたいんだ

後ろから飛ぶ冷やかしや
下書きのように褪せた君を
見ていた日々もあったけど
今日は君を前にして言うよ

それでこそ色付くものだから
寄せる想い ちゃんと伝えるんだ

今日も君を見ているばかり
まだまだカッコの悪い男だけど
君の手はね ちゃんと握っているよ


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