狐火〜夏休みの恋〜
「暑い…てかここどこよ。」
根っからの方向音痴な私は森に入ってすぐ迷子になりました。
周りは草だらけ。道は…無い。
「だ…誰か…」
いつの間にか当たりは暗くなり始めていた。
心細くなった私の眼から−−−
「ふっ…ぇ…ぐすっ…」
涙が出てきた。
【このまま見つけられないのかな。】
なんて……考えてるともっと悲しくなる。
「おかあさっ…『五月蝿い。黙れ』
いつの間にか隣に。男の人が立っていました。