狐火〜夏休みの恋〜

貴方と私



『…』


む…無言…気まずい……


「そういえば名前聞いてなかったな。名前は?」


顔をのぞき込まれてドキッとした。


「わ…私は…日夏。日差しの日に夏。」


ドキドキしていてうまくしゃべれない。


男の子はそっぽを向きながら……


「俺は…雨斗。」


ぼそりといった。


「雨斗って珍しいね。」


そういって私が笑うと


「日夏は在り来たりだよな。」


と。ふっと笑って優しい顔をした。


また心臓が高鳴った。


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