カランコロン☆妄想ドロップス【短編集】
逃がさないように体の横の壁に手をつけ、右足を両足の間に入れ体を密着させた。
「ちょっ・・・」
翔太は動揺し、顔を赤くさせうつむいた。
「んー?どうしたーw?」
いつもいじられてるからか、もっとそういう顔にさせたくなったのか、もっといじめたいという欲が出た。
「えっ・・・と、その・・・近い・・・」
「近い・・・?」
「あ・・・。近い・・・です。」
と目を泳がせ焦る翔太。
――・・・可愛い
普段いじわるしてくるからか強い、どちらかというとかっこいいというイメージしかなかったから不意にそう思った。
翔太の頬に手を当て、無理矢理目を合わせた。
「・・・人と話す時はちゃんと目を合わせないとダメだよ?」
と微笑んだと同時に視界がぐるっと回ったような気がした。