天使の舞―後編―
考えて・・・考えて・・・考えて。


キャスパトレイユは、王子としてではなく、一天使として娘達に会おう。


そう決めた。


悩んだ末キャスパトレイユは早速、交遊のあった娘達に文を送り、王宮に招く事にしたのだった。


―――。


「ごめんな・・・トルティナ。
俺はお前に、本気にはなれなかった。
俺のわがままのせいで・・・。
傷つけた。」


「私を愛していると言って下さったあのお言葉は、偽りだったのですか?」


「・・・・・・・・・・。
すまない。
覇王になりたくないばかりに、俺は・・・。」


キャスパトレイユは、キュッと目を瞑る。


そんなキャスパトレイユの肩に、ライラがそっと手をかけた。

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